大田区大森駅ナカの歯医者さん、横須賀歯科医院です。
今回のテーマは「定期健診が必要な理由」です。
虫歯治療などで歯科医院に行くと、治療後に定期健診をすすめてくる歯科医がほとんどです。
患者さんの中にはこれを面倒に思ったり、無視したりする人もいますが、
歯科医がそこまですすめる以上、定期健診を受けることはそれだけ大切なことなのです。
とは言え、「お口の健康を守るために受けましょう」の一言では説得力に欠けるのも事実ですね。
そこで、定期健診を受けることで具体的にどんな効果が得られるのかを説明していきます。
定期健診ではお口のクリーニングを行い、プラークは綺麗に除去できます。歯がツルツルになる感触が心地よく、歯磨きの時とは比べものにならないくらいお口の中がさわやかになります。
そんなお口のクリーニングの最大の特徴は、歯石も除去できるということです。
プラークは時間が経つと石灰化して歯石になり、歯と歯の間の隙間や歯と歯肉の間にこびりつきます。
鏡を見た時、歯に白い塊が確認できたらそれが歯石です。この歯石は言わば細菌の塊で、
中にはプラーク以上の数…それも億単位の細菌が潜んでいるのです。
そして歯石は歯磨きでは除去できないですし、デンタルフロスや歯間ブラシでも対処できません。
定期健診を受けることで、そんな歯石も綺麗に除去できるのです。
虫歯や歯周病を予防するための基本は毎日の歯磨きです。
そして、歯磨きの効果を完全に発揮させるためには、それなりの技術を要します。
とは言え、どんな磨き方をすればいいのか…それを覚える機会は日常生活の中ではありません。
しかし、定期健診を受けることで歯磨きの技術を確実に高めることができるのです。
なぜなら、定期健診の中で正しい歯磨きの方法の指導を受けられるからです。
いくら定期健診が虫歯や歯周病予防に効果的とは言え、毎日定期健診を受けることはできないですし、
その意味では予防において最もポイントになるのは毎日の歯磨きなのです。
つまり、定期健診を受けて歯磨きの指導を受けることで毎日の予防効果が格段に高まるのです。
これも定期健診を受けることによる大きなメリットです。
虫歯や歯周病の治療と聞くと、誰もが嫌なイメージを抱くでしょう。歯をドリルで削る、
歯肉を切開するなど、虫歯も歯周病も治療内容は大人でさえ怖く感じますからね。
しかし、そこまでの治療をするのはそれだけ虫歯や歯周病が進行しているからです。
自覚症状が一切ないほどの初期段階で治療すれば、そういった怖い治療は一切必要ないのです。
虫歯は削らずに治せることがありますし、歯周病も歯石の除去とプラークコントロールだけで治ります。
定期健診を受けていればお口の中をチェックするため、こうした初期段階で虫歯や歯周病を発見できます。
極端に言えば、定期健診を欠かさなければ歯を削る、歯肉を切開するといった治療とは無縁になれるのです。
いくら定期健診が虫歯や歯周病に効果的とは言え、たった1回受けただけでは効果はありません。
お口のクリーニング効果も一時的なものですし、文字どおり定期的に健診を受けなければならないのです。
さて、ここで問題になってくるのはどれくらいの頻度で受ければいいのかということです。
これについて答えると、理想は1ヶ月に1回、それが無理なら3ヶ月に1回、長くても半年に1回です。
もちろん、受けないことに比べれば受けた方が良いのは事実ですから、
例え1年に1回だとしても受ける意味はあります。
しかし、定期健診の効果を最大限発揮させるためには前述したような頻度がベストです。
定期健診は従来の治療のような痛さも辛さもないですから、積極的に受けるようにしましょう。
いかがでしたか?
最後に、定期健診が必要な理由についてまとめます。
1. 歯石を除去できる :お口のクリーニングによって、歯磨きでは除去できない歯石も除去できる
2. ブラッシングの精度が高まる :正しい歯磨き方法の指導を受けられるため、歯磨きの技術が向上する
3. 初期段階の虫歯や歯周病を発見できる :早期発見することで、痛みもなく簡単な治療で終えられる
4. 定期健診を受ける頻度 :理想は1ヶ月に1回、できれば3ヶ月に1回、長くても半年に1回は受けるべき
これら4つのことから、定期健診が必要な理由が分かります。
歯科医の視点で考えても、確かに歯科医院の治療というのは患者さんにとって苦痛でしょうし、
治療内容に恐怖を感じてしまう気持ちも分かります。
しかし定期健診は全く別で、行うことの中に痛みや不快さを感じるものは何もありません。
むしろお口のクリーニングは心地よさすら感じますし、歯石の除去でさわやかな気分も実感できます。
このため、定期健診は従来の歯科治療とは全くの別物と捉え、気軽に受けてください。